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演劇と経営、そして未来への決断

フィーチャーゲストのご紹介

株式会社エクス・アドメディア
代表取締役社長
アップサイクル協会 準会員

中村俊宏様

総合芸術の中でもとりわけ、物語と一緒に変化していく演劇。中村さんは主役級の役者を任されるが、その傍ら、実は、ものづくりが大好きで舞台装置作りにも励んでいたとのこと。エクス・アドメディアさんの事業に通ずる中村さんが好きなこととは。

「サラリーマンになって朝9時に出社できるかな。じゃあ、芝居をやろう。」と心に決め、エントリー100人のうち2人しか入門できないという人気劇団の狭き門をなぜか見事に通過。「役者を目指す人や天才劇作家と呼ばれる人が沢山いた時代。その時代の面白いことを仕掛けたい人は、みんな、演劇に関わっていたのではないか」と当時を振り返る。

演劇と経営、そして未来への決断-1

役者兼道具作りに従事し、退団後は工場でエンターテイメントの責任者として、ファッションショー、コンサート、演劇などのステージ作りに幅広く携わっていく。実は、この仕事は各ジャンルで閑散期があり、中村さんは経営の立場から、忙しくやるよりも暇を作らないほうがいいのでは、と思い「畑を開けないように仕事を回す」ようにしていた。2ヶ月徹夜が続くこともあったのだが、あるジャンルで精通している技術が、違う分野になると驚かれることもあり、楽しく気持ちの良い仕事だったそう。

そんな長きに渡って前線に立ってきた中村さんが、今後10年のテーマとして「上場」を掲げる。中村さんご自身が、経営よりは物作りが得意と考えている。自身の引退を考えた時に、より経営や組織力を強化し、会社を持続可能にする一つの選択肢としての上場だ。上場させるためには、システム化による再現性や、そして社員さん達の組織力としてのクオリティーを高めていく。道のりは長くても、やることに意味があるのだと。

演劇と経営、そして未来への決断-3

とはいっても、現場に立ち、直接物作りに関わっていた時期が長いからこそ、社員には目先の仕事も上手くなって欲しいと願っている。中村さんにとって、時には家族と過ごしている以上の時間を共に過ごしてきた。そして自らも社員にとっては親も同然と思いながら関わってきた。

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中村さんが「上場」と口にされた後、少し照れたような表情をされたが、その一言が放たれたとき、会社や社員に対する熱い想いや意志の強さが感じられた。

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これまでに幾度となく決断を迫られるタイミングがあった中、一線から退くことを選択されたこともその一つだろうと思う。次の未来への会社の持続に向けて、何かが動き出しているのが見えたような瞬間だった。まさしく、経営のアップサイクルである。

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