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言語化されない「欲しい」との出会いを創出

フィーチャーゲストのご紹介

nook株式会社
代表取締役CEO

熊澤 龍生 様

NOOKさんは、衣服にリペア、リメイク的な側面が付く一次取引以上の価値をつけるという意味でのアップサイクルに取り組む予定はない。

しかし、商品にプラスの価値をつけるという意味では共通していることがある。ブランドが作った価値解釈ではなく、「1点ものの」、「貴方だけのもの」という商品に、消費者自身が価値を見出して購入を決める。熊澤さんは、これを「『自分でアップサイクル』をすること」だと言う。

NOOKには、「隅っこ」や「人目に付かない所」という意味がある。一点もので余剰在庫が積まれず「隅っこ」にあって破棄されてしまうような素敵なものを、照らし、価値のあるものとしてユーザーに届けていく。

サーキュラーエコノミーの実現をビジョンとしてはいないものの、これまで偶然とされていた古着との出会いを、当たり前のようにすることを、サーキュラーエコノミーへのインパクトとして捉えている。古着においては、新しい服を生産する過程で排出される二酸化炭素もない。

例えば『Spotify』は、リスナーが「これもいいじゃん!」と思うようなニッチな曲との出会いを作っている。何を消費者が求めているか分からないところに対して、プロダクトを生み出すことに難しさはありつつ、古着においてもこんなふうにして、分散的に需要がいくようなアプローチをしていくことに、面白さを感じている。

「欲しいと言語化しているものは、本当に欲しいものを表しているのか。」

欲しいを言語化するには限界があって、実はブランドやブランドが型にはめた時の言葉ではいないか、と聞かれるとどうだろうか。

言葉で表現されない部分に、ユーザーが「欲しい」と思う本質があると考える熊澤さん。「偶然の出会い」と言われるものを科学で把握していく領域を是非楽しみにしていて欲しいと語った。

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